2014年5月10日土曜日

ハウスカちゃんと一枚板テーブル



Tokyoという「メガシティ」を木と金属の家具や空間で表現したAREA。
「海辺のリゾート」を白、金、素材色で表現したPOLIS。

それに続く三番目のブランドは考えるまでもなく「森」がテーマだろうと思っていました。

北欧・・フィンランドの森に住むクラフターが自治自営するヴィレッジ。そこに住む小さな女の子を主人公にしたショップを展開できないかなと思いついた時、世界観が一気に広がりました。変な妖精がいたり、家具職人の青年がいたり、ガラス職人がいたり、獣を穫っては革を鞣すレザー職人がいたりします。もちろんみんな底抜けに優しい。朝夕には霧がかかる幻想的な場所で、彼らは自然と会話しながら、いきいきとモノを創っている。そんなストーリーや登場人物に合わせて商品を開発していく。そんなブランドにしたいと思いました。




主人公のハウスカちゃんは6才(?)くらいの女の子です。内気ですぐに泣くけど、好奇心旺盛。笑うと周りの人を幸せにする特技(?)を持っています。

彼女は村で一番大きなオークの木の下に捨てられていました。チューリップ帽に包まれて泣いている所を、とあるおばあさんに拾われます。そして大事に優しく育てられる。村の全員が彼女の母親だし父親だし兄弟姉妹です。そして今日も幸せいっぱいの毎日を過ごしています。

ちなみに彼女のトレードマークの帽子は、その日彼女を包んでいた(きっとお母さんの)帽子です。時々、帽子を手でおさえて、ボウっと空を見上げて涙を流すこともありますが、そんな時、村のみんなはあわてて顔を見合わせると、「こんなの作ったよ」とか言って彼女の気をそらします。そして笑顔が戻るとホッと胸を撫で下ろす・・そんな話です。



ところで、僕らは一枚板というジャンルを創業から10年間封印してきました。無垢材家具、特に一枚板テーブルや二枚板テーブルは前職(独立前)でさんざん販売してきた主力商品だったのに・・です。

答えは一つ。耳付き一枚板の「日本民芸感」がどうしても好みではなかったからです。民芸=田舎というステレオタイプの印象が嫌だったのかな。もちろん、民芸や田舎が悪いとは思っているわけではありません。単なる価値観の問題ですね(いずれ、もっと僕らに実力がついたら、日本古来の民芸デザインブランドに挑戦したいと思っています)。

ともあれ、ハウスカちゃんの住む森にAREA(モチーフ=ミラノ)やPOLIS(モチーフ=紀元前地中海)のデザインテイストが似合うわけもない。考えたあげく、北欧の空間をたくさん勉強しました。中世イタリア(主にバチカン)や中世イギリスのテーブルデザインももう一回読み解きました。注目したのは、中世北方ヨーロッパの修道院に見られる大テーブルです耳付き一枚板が多いんですよね。脚はゴツい鉄製が頻繁に見られました。そうか。一枚板に鉄脚。これなら行けるかもしれない。そう思いました。お店に入った時、優しくて暖かいけど、ほんの少し北欧ゴシック感のある一枚板ショップ。そんなブランド感を伸ばして行きたいと思ったのです。


かくしてHAUSKAはグランドオープンから半年が経とうとしています。ファンのお客さんもボチボチ増えてきました。ありがたいことです。ショップの空間は・・・まだまだですね。もっとお金をかけて作りたいんだけど、なかなか・・。HPも手作りなのでこれからだけど。でもあせらずに行こうと思っています。HAUSKAはCROWNを代表する三つ目のブランドです。ハウスカちゃんとともにゆっくり大事に育てて行きたいと思っています。

お店は渋谷と青山の間にあります。キラー通り沿いで、最寄り駅は外苑前です。

お近くにお越しの際は、ぜひ遊びにきてくださいね。




HP
http://www.hauska.tokyo.jp/wordpress/

Facebook
https://www.facebook.com/hauska.tokyo

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